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05月

軍事利用に傾く日本の宇宙開発

2009年の6月に決定された「宇宙基本計画」をご存知だろうか?仰々しい名前から想像するに米国やNASAの計画ではないかと思いがちだが、まさしく日本の宇宙計画だ。 計画案には二足歩行ロボットによる月面探査など、夢のある計画もある。問題なのは軍事面でのアプローチを重視している点である。日本にはかって宇宙に関連した国家機関が3つ存在していた。それは①宇宙開発事業団②宇宙科学研究所③航空宇宙技術研究所の3つである。それぞれの機関に微妙な違いがあるのだが、基本的に①は気象や通信などの実用衛星を②は惑星などを観測する科学衛星を③はロケットや航空機などの飛翔体の研究をというように。しかし同じような機関が3つもあるのは問題だと言うことで、行政改革のあおりもあり独立行政法人(JAXA)に統合されたのが2003年である。そのJAXAのJAXA法には宇宙開発は「平和目的に限り」と言う平和規定があった。これは1969年に衆参両院で可決された国会決議に基づき日本の宇宙開発は「平和目的に限る」ということが根本にあるからだ。ところがこの国会決議さえ2008年に成立した”宇宙基本法”で骨抜きにされようとしている。この宇宙基本法では従来の日本の宇宙開発の国是である「平和目的に限る」と言う条項が消され、変わりに「わが国の安全保障に資する宇宙開発利用を推進」と言う条項が書き込まれた。このことにより、JAXAの平和規定もより上位の法律である宇宙基本法との整合性が取れなくなり、去年2012年6月、「平和の目的に限り」と言うJAXA法の規定が削除された。

このような状況下で成立した2013年度の日本の宇宙予算は総額で3218億円ほどである。調べてみると案の定、宇宙開発に閉める軍事・安全保障に関すると思われる割合が突出してきている。ザッと見てみると防衛省のXバンド衛星通信網の整備に219億円、弾道ミサイル防衛に363億円、そして最も大きな予算を占めるのが軍事スパイ衛星の608億円で宇宙関連予算3218億円のうち約19%を占める。軍事スパイ衛星・情報収集衛星はほぼ5年ごとに更新しなければならないので、とりわけ金がかかる。そしてその他もろもろのものを含めて宇宙関連予算に占める軍事・安全保障に関すると思われる予算は総額で1391億円。全体の中で43%にもなる。軍事スパイ衛星には98年の導入以来、すでに1兆円近い巨費が投入されてきた。当初の目的には大災害時の情報提供もあったはずである。それにもかかわらず、東日本大震災や、福島第1原発の情報も「安全保障」を盾に非公開のままである。なし崩し的な宇宙の軍事利用に歯止めをかけて、従来の平和主義の宇宙開発に戻したい。